介護職の採用では、資格、勤務時間、夜勤、送迎運転への対応と、利用者に向き合う姿勢を同じ選考の中で確かめます。
SOMPOケア株式会社は従業員25,089人、約1,000事業所を抱え、2027年度の新卒ケアスタッフ約130名を採用予定です。
株式会社ベネッセスタイルケアは従業員19,000名以上、360施設以上を展開し、中途介護職ではWeb適性検査と60~90分程度の施設面接を実施しています。
本記事では、拠点ごとに起きる評価のずれを分解し、AI面接に任せる確認、人が判断する領域、導入時の運用方法を整理します。
約1,000事業所
SOMPOケアの全国事業所規模
出典:SOMPOケア 公開情報
60~90分
中途介護職の施設面接にかかる時間
出典:ベネッセスタイルケア 公開情報
775事業所
ツクイが展開する事業所の規模
出典:ツクイ 公開情報
介護職採用で評価がそろわない理由
全国の施設で採用を続けると、面接官の経験、勤務条件の聞き方、記録方法が拠点ごとに分かれます。候補者の受け答えより、質問の違いが合否を左右する運用では、採用基準を説明できません。
施設ごとに質問の順序が変わる
同じ介護職でも、施設によって最初に聞く内容が変わります。評価は分かれます。ある面接官は「夜勤に入れますか」と確認し、別の面接官は志望動機だけで面接を終えると、勤務条件と対人姿勢を同じ基準で比べられません。約1,000事業所を展開する組織では、共通質問と追加質問を分けて記録する設計が要ります。
現場管理者へ面接時間が集中する
施設面接をホーム長や副ホーム長が担うと、シフト調整、職員対応、利用者対応の合間に選考が入ります。時間は戻りません。60~90分程度の面接が続けば、候補者の回答を記録できず、「印象は良かった」というメモだけで採否会議を迎える場面が起きます。質問と記録の一部を先にそろえ、対面では追加確認へ時間を振るべきです。
勤務条件と適性が同じ評価欄に混ざる
資格、夜勤、送迎運転、勤務日数は事実確認であり、利用者への説明力や協働姿勢とは性質が違います。混ぜると危険です。「運転できます」と答えた候補者が、対人対応の評価まで高く記録されると、採用会議で判断根拠が崩れます。775事業所を展開するツクイのような拠点型採用では、条件確認と行動評価を別欄に分ける運用が合います。
AI面接を選考フローへ組み込む方法
AI面接には、共通質問の提示、回答記録、評価材料の整理を任せます。施設側は記録を確認したうえで、勤務条件、対人対応、配属先との相性を対話で見極め、採否の責任を持ちます。
共通質問と深掘り質問を分離する
AI面接では、志望理由、勤務条件、経験場面を全候補者へ同じ順序で尋ねます。質問を固定します。たとえば「利用者から強い口調で拒否されたとき、どう対応しますか」と聞き、行動と理由を記録。施設面接では、その回答に沿って「誰へ相談しましたか」と深掘りすれば、面接官が違っても確認経路をそろえられます。
回答記録を面接前に共有する
AI面接の回答は、採用担当者と施設責任者が面接前に読める形へ整理します。要約だけでは足りません。「土日の勤務は相談したい」という発言が要約から抜けると、配属後にシフト条件の食い違いが発覚します。原文、確認済み条件、未確認事項を分け、施設面接では未確認事項から質問を始める運用にします。
AI評価を単独の合否判定に使わない
AIが出した評価だけで不採用を決める運用は避けます。万能ではありません。通信環境が悪く回答が途切れた候補者や、機器操作に慣れない経験者を、説明力がないと誤認する場面が起きます。低い評価が出た項目は人が録画や回答文を確認し、施設面接、職場見学、条件面談を通じて判断を更新できる手順を置くべきです。
AI面接で何がわかるのか
AIは回答内容や説明の順序を共通項目で整理できますが、利用者への接し方や現場での振る舞いを画面越しだけでは判定できません。評価できる情報と、人が追加確認する情報を最初から分けます。
ZeroInterviewのAI面接は、対面面接を「置き換える」ものではありません。一次スクリーニングとして、対面面接の「前段階」を担うものです。
評価項目
AI面接では、以下の4つの観点で候補者を評価します。
利用者への説明力
介護職は、ケアの手順や待ってもらう理由を利用者と家族へ伝えます。言葉選びを見ます。「予定より入浴が遅れるとき、どう説明しますか」と尋ねれば、結論、理由、代案の順序を確認できます。ただし、声量や表情が利用者へ与える印象は回答文だけでは決められず、対面面接や職場見学で人が確かめます。
困難場面での対応手順
拒否、転倒リスク、職員間の意見相違では、候補者が何を優先するかが表れます。正解は一つではありません。「移乗介助を拒否されたらどう動きますか」と聞き、観察、声かけ、周囲への相談、記録の順を確認します。AIは回答要素を整理できますが、その施設の介護方針に合うかは現場責任者が判断します。
チーム内の報告と相談
介護現場では、利用者の小さな変化を職員間で共有できないと対応が遅れます。ここが分岐点です。「食事量が普段と違ったとき、誰に何を伝えますか」と尋ね、事実と推測を分けて話せるかを見ます。AIは回答の有無をそろえて記録できますが、報告時の間合いや同僚との関係づくりまでは判定できません。
勤務条件の一致
夜勤、送迎運転、勤務日数、保有資格は、配属の可否に直結する確認項目です。曖昧さを残せません。「夜勤はどの曜日なら対応できますか」と具体化し、回答を評価点ではなく条件欄へ記録します。面接官が協働姿勢と混同して採点すると、入社後に勤務表を組めないため、採用担当者が本人へ再確認します。
評価レポートの内容
AI面接が完了すると、ダッシュボードに各評価項目の100点満点のスコア、候補者の強みと改善点のサマリー、AIによる総合コメント、面接の録画動画と文字起こしがまとめられます。
採用担当者はこのレポートを見て、自社の基準に合う候補者かどうかを数分で判断できます。気になる候補者は録画動画で実際の話し方や人柄を確認してから、最終面接に進めるかどうかを決められます。書類選考だけでは見えない「人となり」が、対面で会う前にわかる。これがAI面接の最大の価値です。
採用工程ごとのAI面接活用シーン
応募直後から施設面接の準備まで、AI面接を置く場所で得られる情報は変わります。候補者を自動で落とす装置ではなく、人が次に聞くべき内容をそろえる工程として使います。
応募直後の条件確認
応募受付後にAI面接を案内し、資格、希望勤務地、勤務日数、夜勤、送迎運転への対応を聞きます。入口をそろえます。「夜勤は不可だが土日は勤務できる」のような回答を項目別に残せば、採用担当者は配属候補を検討できます。ただし、条件が合わない候補者を自動で落とさず、別施設や別勤務形態を案内できるか人が確認します。
未経験者の行動確認
無資格・未経験の候補者には、専門知識の暗記ではなく、過去の接客や協働場面を尋ねます。経験は置き換えられます。「相手が不安を示したとき、どんな声をかけましたか」と聞けば、観察と説明の流れを確認できます。AIは回答を整理し、施設面接では介護への理解や身体介助への認識を人が追加で確かめます。
施設面接前の質問準備
施設責任者はAI面接の記録を読み、曖昧な回答だけを対面で深掘りします。面接を絞ります。「忙しいときも連携した」という回答には、「誰へ、どの時点で、何を伝えましたか」と質問。すでに確認した志望理由を繰り返さず、配属先の勤務条件、利用者層、業務内容との接点へ対話時間を使えます。
拠点間の評価会議
複数施設が候補者を検討するときは、AI面接の回答、施設面接の所見、勤務条件を同じ様式で並べます。印象論を止めます。一方の施設が「明るい人だった」、別の施設が「夜勤に入れる」と報告するだけでは比較できません。共通の評価項目ごとに根拠となる発言を示し、配属判断と採否判断を分けて協議します。
よくある疑問
Q. AI面接だけで介護職の採否を決められますか?
AI面接だけで採否は決めません。回答内容、説明の順序、勤務条件は整理できますが、利用者への接し方、表情、現場での協働は施設面接や職場見学で人が確認します。
Q. 無資格・未経験の候補者も評価できますか?
過去の行動と介護職への理解は評価できます。「困っている人へどう声をかけたか」を確認できますが、身体介助の技能や現場での安全行動は実技確認や入社後研修で見ます。
Q. 施設ごとの採用基準は統一すべきですか?
共通項目は統一し、施設固有の条件は追加質問として分けます。説明力や報告手順は共通評価にできますが、夜勤体制、送迎運転、利用者層に応じた条件は各施設が確認します。
Q. AI面接を導入すると現場面接は不要になりますか?
現場面接は残します。AI面接は共通質問と回答記録を担えますが、配属先の業務説明、候補者からの質問、勤務条件の最終確認、現場との相性判断は施設責任者が対話します。
導入は最短即日
ZeroInterviewの導入に、大がかりなシステム構築は不要です。
無料アカウントを作成する
約1分で登録が完了します。
求人情報を登録する
約5分。募集職種や評価したい項目を設定します。
AI面接リンクを応募者に送る
発行されたリンクを送るだけ。最短即日で運用を開始できます。
AI面接は、介護職採用の質問と記録をそろえる道具であり、候補者の人柄や現場適性を自動で決める仕組みではありません。まず一部の職種や施設で試し、回答記録が面接準備に使えるか、候補者が迷わず受けられるかを確認します。その結果を基に質問、評価項目、人が再確認する条件を直し、対象施設を広げます。
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多店舗・多職種の採用課題を整理した資料を配布しています
応募から入社までのどこで候補者を失っているのか、面接負担が特定の担当者に偏る構造、 拠点ごとに評価がばらつく原因を、公表データの出典を明記して整理しました。 自社診断チェックリストと投資対効果の試算方法も収録しています。
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