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業界ガイド

2026.08.09

製造業界の「多職種を見極める」

共通評価と専門評価を両立する

製造業界では、技術系、技能系、事務系など異なる職種を採用し、共通する資質と職種固有の経験をそれぞれ確認する必要があります。

三菱電機株式会社は2026年度に単独で新卒750人、経験者750人を採用し、国内関係会社を含むグループ全体では合計4,100人の採用を予定しています。

パナソニックグループは従業員183,685人、グループ会社447社の規模を持ち、新卒、キャリア、高専、障がい者、海外現地法人など複数区分で採用しています。

本記事では、製造業界の多職種採用を切り口に、選考が複雑になる理由、AI面接の設計方法、評価項目、具体的な活用シーンを解説します。

4,100人

国内関係会社を含む採用予定規模

出典:三菱電機 公開情報

447社

多様な採用を行うグループ会社数

出典:パナソニックグループ 公開情報

190拠点

国内外に広がる事業拠点数

出典:デンソー 公開情報

製造業界の多職種選考が複雑になる3つの理由

製造業界では、職種ごとに必要な知識、技能、経験が大きく異なる一方、安全意識や協働姿勢など共通して確認すべき項目もあります。選考区分や担当会社が増えるほど、質問の重複や評価基準の分散が起きやすくなります。

理由1

職種ごとに評価項目が大きく異なる

三菱電機株式会社の想定課題には、技術系、事務系、技能系、経験者で異なる評価項目の管理が挙げられています。例えば、技術系では専門分野や開発経験、技能系では作業経験や手順理解、事務系では担当業務や調整経験など、深掘りすべき内容が異なります。一方、すべてを職種別に設計すると質問や基準が増え、管理が複雑になります。共通して確認する項目と職種固有の項目を明確に分ける必要があります。

理由2

現場の専門家に面接負荷が集中する

高度な技術や製造技能を評価するには、業務を理解する技術者や現場管理者の参加が必要です。しかし、基本的な経歴や応募条件の確認から専門家が担当すると、本来の業務と面接の調整が難しくなります。株式会社デンソーの想定課題でも、技術者や製造管理者が一次面接に参加する負担が挙げられています。専門家が確認すべき論点を事前に絞り込み、技術判断が必要な段階へ集中して参加できる選考設計が重要です。

理由3

会社や拠点ごとに選考基準が分散しやすい

パナソニックグループは447社のグループ会社を持ち、複数区分で採用しています。また、株式会社デンソーは世界190拠点を展開しています。事業会社や拠点ごとに採用を進めると、同じ職種名でも質問内容や評価の観点が異なる可能性があります。すべての基準を一律にすると現場固有の要件を反映できませんが、完全に個別化すれば候補者情報の共有が難しくなります。共通基準と各組織の追加基準を分けて管理する必要があります。

共通評価と専門評価を両立する3つの施策

多職種採用では、全候補者に共通する質問と職種別の専門質問を分け、選考段階ごとの役割を明確にする必要があります。AI面接で基本情報を整理し、技術や技能の判断には現場の専門家が関与する設計が重要です。

施策1

共通質問と職種別質問を階層化する

応募理由、職歴、安全に関する行動、協働経験などを共通質問とし、専門知識、設備経験、担当工程などは応募職種に応じて追加します。最初からすべての候補者へ同じ専門質問を行わず、希望職種や経歴に基づいて出し分けることで、必要な情報へ絞れます。ただし、質問の分岐をAIへ任せきりにしてはいけません。採用担当者と現場の専門家が質問の対象、意図、追加確認の条件を定義し、定期的に見直します。

施策2

基本確認と専門評価の担当を分ける

AI面接には、経歴、希望条件、経験した業務、安全行動などの初期確認を担わせます。採用担当者は回答内容と不足項目を確認し、その後の面接で技術者や現場管理者が専門性を深掘りします。これにより、専門家は資格や職歴の読み上げではなく、設計判断、問題解決、作業方法などの確認へ時間を使えます。ただし、AIによる要約だけを渡すのではなく、回答原文や判断に必要な背景も確認できるようにすることが重要です。

施策3

評価結果ではなく判断根拠を共有する

候補者情報を引き継ぐ際は、AIのスコアや面接官の印象だけでなく、具体的な回答、確認できた経験、未確認事項を分けて記録します。「技術力が高い」「安全意識がある」といった抽象的な表現では、次の担当者が根拠を確かめられません。評価項目ごとに、どの発言や経験を判断材料としたかを残すことが重要です。また、前段階の評価が先入観にならないよう、専門面接で独立して確認する項目も設けます。

AI面接で何がわかるのか

AIは技術力や現場適性まで正しく評価できるのか、疑問を持つ担当者もいるでしょう。AI面接は専門性を完全に判定する万能な仕組みではありません。回答を整理して追加確認点を示し、専門家の判断を支える用途に限定すべきです。

ZeroInterviewのAI面接は、対面面接を「置き換える」ものではありません。一次スクリーニングとして、対面面接の「前段階」を担うものです。

評価項目

AI面接では、以下の4つの観点で候補者を評価します。

専門知識と実務での活用経験

専門用語を知っていることと、実務で知識を活用できることは異なります。担当した製品や工程、自身の役割、判断した内容、問題が起きた際の対応を具体的に確認すると、経験の範囲を捉えやすくなります。ただし、AI面接だけで技術水準や回答の正確性を保証することはできません。必要に応じて技術面接、課題、実技などを組み合わせ、当該分野を理解する担当者が専門性を判断します。

安全手順への理解と行動

製造現場では、手順を守り、異常や危険を感じた際に作業を止めて報告する行動が重要です。安全意識の有無を抽象的に尋ねるのではなく、過去に手順を確認した場面、危険を察知した経験、周囲へ報告した方法を聞きます。模範的な回答だけで適性を判断せず、具体性や状況との整合性を担当者が確認する必要があります。実際の作業能力は、教育や実技確認を含む別の方法で確かめます。

問題発見と改善への取り組み

製造の仕事では、不具合や非効率に気づき、原因を考えて周囲と改善する場面があります。成果の大きさだけでなく、問題をどのように捉え、情報を集め、何を提案または実行したかを確認することが重要です。候補者が単独で達成したと決めつけず、チーム内での役割も明らかにします。AI面接では事例の概要を整理し、専門面接では判断の妥当性や別の状況でも応用できるかを深掘りします。

協働と報告・相談の行動

製造現場では、担当工程の状況や異常を共有し、技術、品質、製造などの関係者と連携する必要があります。協調性という印象ではなく、意見が異なった場面、作業を引き継いだ経験、問題を報告した行動を具体的に確認します。話し方の流暢さだけを評価せず、必要な情報を整理して相手へ伝えたかを見ることが大切です。職種や役割によって必要な連携方法が異なるため、配属先の実態も踏まえて担当者が判断します。

評価レポートの内容

AI面接が完了すると、ダッシュボードに各評価項目の100点満点のスコア、候補者の強みと改善点のサマリー、AIによる総合コメント、面接の録画動画と文字起こしがまとめられます。

採用担当者はこのレポートを見て、自社の基準に合う候補者かどうかを数分で判断できます。気になる候補者は録画動画で実際の話し方や人柄を確認してから、最終面接に進めるかどうかを決められます。書類選考だけでは見えない「人となり」が、対面で会う前にわかる。これがAI面接の最大の価値です。

製造業界におけるAI面接の活用シーン

AI面接は、応募時の共通確認や専門面接前の情報整理に活用できます。技能確認や高度な技術判断は、実技や専門家による面接と組み合わせます。

多職種共通の事前ヒアリング

応募後に、職歴、希望職種、勤務地、担当業務、安全に関する経験をAI面接で確認します。共通項目を同じ形式で整理すれば、採用担当者は応募先の職種と経歴が合っているかを確認し、不足情報を把握できます。ただし、共通質問だけで候補者の適性を決めず、職種固有の経験は次の選考で確認します。AI面接を利用しにくい候補者には、電話や有人オンライン面接など同等の代替手段を用意することも必要です。

技術面接前の経験整理

技術系候補者に対し、担当した製品や技術分野、自身の役割、課題への対応を事前に質問します。技術者は回答を読んだうえで、専門面接で確認する論点を準備できます。これにより、基本経歴の確認だけで面接時間を使わず、判断の理由や専門知識を深掘りしやすくなります。ただし、AIが技術回答の正誤を断定する運用は避け、用語の認識違いや機密情報への配慮も含めて、専門家が内容を確認します。

技能系候補者の作業経験確認

技能系候補者には、経験した工程、設備、工具、作業手順、異常発生時の対応をAI面接で確認します。回答から実技や有人面接で確かめる項目を整理し、現場管理者へ共有します。ただし、本人の説明だけで技能水準や安全な作業を保証することはできません。必要な資格の確認、所定の実技、安全教育と組み合わせることが前提です。未経験者については、経験の不足だけでなく、手順を学ぶ姿勢や報告行動も人が確認します。

グループ会社間の候補者情報共有

グループ共通の評価項目と、各社や拠点が追加する専門項目を分けて管理します。候補者の同意と定められた範囲に基づき、職歴、回答内容、確認済み事項を必要な担当者へ共有すれば、同じ質問の重複を抑えられます。一方、応募先とは異なる会社へ情報を共有する場合は、利用目的や閲覧範囲を明確にする必要があります。AIの評価結果だけを横展開せず、候補者本人の希望と各職種の要件を人が確認します。

よくある疑問

Q. AI面接だけで技術力や技能を評価できますか?

AI面接だけでは十分ではありません。経験の整理や確認事項の抽出には活用できますが、専門性は技術面接、実技、資格確認などを通じて担当者が判断します。

Q. 技術者や現場管理者の面接は不要になりますか?

不要にはなりません。AI面接で基本情報を事前確認することで、専門家は技術判断や作業経験の深掘りに集中しやすくなります。

Q. 異なる職種で同じ評価基準を使えますか?

安全行動や協働などは共通化できますが、専門知識や技能は職種別に設計する必要があります。共通項目と固有項目を分けて管理します。

Q. AI面接の導入は何から始めるべきですか?

特定の職種や事業所の事前ヒアリングから試行します。回答の質、専門家による修正、候補者の負担、評価の偏りを確認してから対象を広げます。

導入は最短即日

ZeroInterviewの導入に、大がかりなシステム構築は不要です。

STEP 1

無料アカウントを作成する

約1分で登録が完了します。

STEP 2

求人情報を登録する

約5分。募集職種や評価したい項目を設定します。

STEP 3

AI面接リンクを応募者に送る

発行されたリンクを送るだけ。最短即日で運用を開始できます。

製造業界のAI面接は、多職種の候補者情報を整理し、技術者や現場管理者が専門評価へ集中するための補助手段です。一方、技術力、技能、安全な作業能力まで正確に判定できる万能な仕組みではありません。まずは特定職種の事前確認から試行し、回答の質、専門家による修正、候補者の負担を検証しながら、技術面接や実技との役割分担を改善することが重要です。

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